「むし歯の部分を取り除けば治療は終わり」と考えている方が少なくありませんが、むし歯になったのには必ず原因があります。むし歯の原因は、原因菌と環境因子である食事や生活習慣です。まずは原因の分析を行い、口腔内環境を整えることから始めます。
まずは口の中の環境を変えること。原因を除去しなければ結局またむし歯を作ることになり、繰り返し治療を施すことでやがてその歯を失ってしまうことにもなりかねません。
症状から的確な診断を行い、精度のある治療で、治療の繰り返しを防いで歯を守ります。
むし歯は「歯に穴が開く病気」だということは、たくさんの方がご存知だと思います。これをミクロの目で見ると、最初の穴が開き始める（溶け始める）状態は、実は食事をしたり、スポーツドリンクや野菜ジュースを飲むだけで起こるのです（脱灰といいます）。
しかし、この脱灰は唾液の作用やフッ化物を使うことで修復できます（再石灰化といいます）。このバランスが崩れて脱灰が続くと穴が開いてしまうのです。
穴が小さく、エナメル質と呼ばれる歯の表層で留まっているときには、予防対策を積極的に行うことで削らずに済むかもしれません。しかしこの時期の対策がうまくいかないと、象牙質という歯の内部までむし歯が進行してしまいます。
ここまで進むと歯がしみるなどの症状が出始めます。さらに進行すると歯の中の神経が細菌に感染してしまいます。これがひどくなると、頬まで腫れたり、大切な歯を失ってしまうのです。
