
子どもたちの笑顔は家族の幸せの象徴。何としてでも守らなければなりません。健康な歯も同じです。お子さんの将来のために、今から子どもたちへのプレゼントです。
予防歯科は乳幼児から。まずは保護者の方が予防への理解を深めて、お子さんの将来を守りましょう。
お子さんは、大人よりも食生活や生活環境といった環境因子に左右されやすいのが特徴です。将来の嗜好も小児期に決まってしまうため、保護者の方がしっかりとした生活習慣を身につけさせることが重要です。
当院ではよほどの緊急性がない限り、無理やりお子さんの治療を行うことはしていません。子どもの目線に立って説明を行い、治療を受け入れられるようにしていきます。

歯を失う原因の代表的なものにむし歯や歯周病があります。この2つの病気は、常在菌と呼ばれる口の中に棲みついている細菌が関与しています。発症には生活習慣や口腔内環境が影響するため、知識をもって良い環境を保つことで病気の予防が可能です。
お腹の中のお子さんの口の中には細菌は存在しません。出産時に産道を通る段階や、生活の中で家族などの近しい人たちと接触することで細菌が受け継がれていきます(伝搬)。
そのため、関わり(接触)の多い家族や養育者が、口腔内環境を整えておくことや知識をもっておくことは、お子さんの健康を守る第一歩となります。
保護者の方が、リスクに合わせたむし歯予防対策をしていくことは、生まれてくる子どもたちのむし歯予防につながります。
また、妊娠中のお母さんが重度歯周病にかかっていると早産の危険度が高まるといわれています。口の中がネバついたり、歯磨き中に血が出たりした経験はありませんか?炎症の起きているときに出る物質が子宮に影響を及ぼす可能性があります。
なお、妊娠中は女性ホルモンの影響を受けて口の中に細菌が増殖しやすくなります。妊娠中はもちろん、妊娠を考えている方もぜひ受診をお勧めいたします。

健やかな口を育てるための食事の姿勢や呼吸、おやつの選び方を知っていますか?
食習慣は小さい頃から身につけることが大切です。いまにし歯科医院では口を育てる習慣についてもアドバイスしています。
「歯科から伝えるおやつガイド」もご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

お子さんの口の健康のための取り組みは、生える前からスタートするのがポイントです。保護者の方が食後に歯磨き、フロスをしている姿をお手本に、自然と習慣にすることもできます。ご自身のケアとともに、よい習慣を見せてあげましょう。
口の中はとてもデリケートな場所です。触れられることが苦手なお子さんもいらっしゃいます。歯が生える前から、口の周りに触れる“ふれ合い遊び”や仕上げ磨きをすることを踏まえた“頭側からのぞき込む遊び”をすることで逆さから見た顔に慣れていくのもよいでしょう。また、歌を歌いながら磨いたり、歯磨き絵本を活用するのもお勧めです。お子さんの気分が乗らないときでもニコニコ笑顔で楽しい歯磨き時間を意識してみてください。
歯ブラシに触れることが目的の時期は、子どもの機嫌のよい時間帯や保護者の余裕があるときに行い、慣れてきたら毎食後などと磨くタイミングを決めましょう。習慣にしておくと、仕上げ磨きを卒業した後も自然と自分で行いやすくなります。歯磨きはむし歯や歯周病の要因となるプラーク(歯垢)を除去する目的があります。理想は1日2回以上です。寝ているときは歯を守る唾液の力が減少するため、少なくとも寝る前は必ず仕上げ磨きを行うようにしてあげてください。
歯磨きのポイント
毎日のケアでは取りきれない細菌を早い時期から定期的に取り除くことで「歯医者は痛い思いをするところではなく、健康のために通うところ」という認識をもち、習慣にすることができます。生涯の健口につなげることができます。歯が生え始めたら、かかりつけの歯科医院を見つけましょう。

永久歯への生え替わりは個人差がありますが、平均的には6歳頃から始まります。生え始めの歯はむし歯になりやすいので特に注意が必要です。
この時期は歯ブラシの届きにくい場所が増え、歯並びや噛み合わせについて考える時期です。見た目は重要ですが、歯並びや噛み合わせによってはむし歯や歯周病のリスクになることもあります。
加えて学校や塾、習い事など、生活スタイルが速いペースで変化し、心の変化も大きい時期です。食事の回数や質、睡眠、ホームケアの状態など、さまざまなリスクが重なってくることが考えられます。早い段階で歯磨きの必要性や方法を理解できるように導き、健口を守る力をつけていくことが大切です。